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【定番お題】ちょっと聞いてよ 暮らしのあるある575(2026.06)

毎日の暮らしで、思わず「わかる!」と言いたくなる場面を五七五に。
家事、買い物、運転中、通勤中、子どものあんなこと、ペットのあれこれ、家の中の小さな事件、トホホなできごとやちょっとした失敗も大歓迎です。

俳句・川柳募集

公開日:2026年5月15日 / 更新日:2026年7月14日

募集作品:俳句・川柳

応募回数:複数応募可能

募集期間:指定なし 〜 2026年6月30日 23時59分

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結果発表

「ちょっと聞いてよ 暮らしのあるある575」に、日々の暮らしの中で見つけたささやかな発見や失敗、思わず誰かに話したくなる出来事をお寄せいただき、ありがとうございました。
探し物や寝起きの勘違い、洗濯や洗車、買い物、物価の変化など、身近な題材を通して、それぞれの生活の一場面が見えてくる作品が集まりました。

総評

今回のお題で求められたのは、誰もが経験したことのある出来事をただ説明するのではなく、五七五という短い言葉の中で切り取り、読んだ人に「あるある」「自分にも覚えがある」と感じてもらうことでした。
応募作品には、なくした物が思いがけない頃に現れること、眼鏡を探して慌てること、寝ぼけて時間を勘違いすること、洗車のあとに雨が降ること、シャンプーをしたことを忘れてもう一度手に出してしまうことなど、暮らしの中で起こる小さな事件が幅広く詠まれていました。
どれも大きな出来事ではありませんが、だからこそ作者の生活感や人柄がにじみ、読み手の記憶とも自然につながっていきます。
「暮らしのあるある」を作品にするうえで大切なのは、共感できる題材を選ぶことに加えて、その場面をどの言葉で見せるかという工夫です。
出来事を最初から最後まで説明してしまうと、意味は伝わっても、読者が想像する余地が少なくなります。
一方、具体的な物や動作を一つ置き、最後の五音で少し見方を変えたり、意外な言葉に着地させたりすると、短い作品の中にも映像と余韻が生まれます。
また、川柳では多少の字余りや口語的な表現も味になりますが、声に出して読んだときのリズムが整っていると、共感や笑いがよりすっきりと届きます。
今回の選考では、題材の身近さだけでなく、場面がすぐに思い浮かぶこと、日常の出来事を少し違った角度から見せていること、最後の言葉まで読んだときに小さな驚きや可笑しさが残ることを重視しました。
入賞には至らなかった作品にも、着眼点の面白いものや、日々の実感が率直に伝わってくるものがありました。
今後は、伝えたい内容を一度すべて書き出したあと、その中から最も印象的な物、動作、言葉だけを残すことを意識すると、さらに引き締まった一句になるでしょう。
日常は同じことの繰り返しに見えても、よく観察すれば、五七五の種はいたるところに隠れています。
今回寄せられた作品からも、作者の皆さんが暮らしの中の小さな違和感や可笑しさを見逃さず、言葉にして楽しんでいることが伝わってきました。

金賞
靴下が
洗濯機の
谷底へ

投稿者:ももねえ / いいね:0

お題・コンテスト:【定番お題】ちょっと聞いてよ 暮らしのあるある575(2026.06)

洗濯を終えたあと、片方だけ見当たらなくなる靴下。多くの人が一度は経験したことのある、ごく身近な「あるある」を題材にした一句です。靴下が見つからないという出来事そのものはささやかですが、本作は、その行方を単に「洗濯機の中」と説明せず、「谷底」と表現したところに大きな魅力があります。

上五の「靴下が」は、日常的で親しみやすい言葉です。続く「洗濯機の」で場所を示し、読み手は洗濯槽の中をのぞき込む人の姿を思い浮かべます。そして最後の「谷底へ」によって、いつもの洗濯機が突然、深く険しい地形へと変わります。手を伸ばしてもなかなか届かず、暗い隙間に吸い込まれてしまった靴下の様子が、少し大げさでありながら、実感を伴って伝わってきます。

特に効果的なのが、結びの助詞「へ」です。「谷底に」と言い切るのではなく、「谷底へ」とすることで、靴下が今まさに落ちていくような動きが生まれています。洗濯機の奥へ吸い込まれていく靴下と、それを見送るしかない作者の小さな絶望まで感じられる表現です。深刻な出来事ではないからこそ、この大げさな比喩が楽しい笑いにつながっています。

また、作者自身の困った気持ちを「困った」「取れない」と直接書かず、靴下と洗濯機の光景だけで伝えている点も優れています。読み手が自分の経験を重ねる余地があり、「うちでもある」「洗濯機の隙間に落ちた靴下はなかなか取れない」と、それぞれの記憶を自然に呼び起こします。暮らしの中の小さな事件を、具体的な映像と意外性のある比喩によって、可笑しく印象的な一句へと仕上げた作品です。

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