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田中憲正

40代 / 沖縄県 / 男性
ランク5常連の詠み人

公開済み投稿数:20句

次のランク「ランク6:達人見習い」まで、あと20句です。

20投稿数
3獲得いいね
2受賞歴

コンテスト受賞歴

明日から
先延ばしにて
箸のばし

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今回のお題を象徴する「明日から」という言葉を冒頭に置き、ダイエットの決意が簡単に先送りされてしまう様子を、軽快な五七五にまとめた作品です。

特に優れているのは、「先延ばし」と「箸のばし」という、よく似た響きの言葉を対にした構成です。頭では開始を先へ延ばしている一方で、手に持った箸は目の前の料理へ伸びているという、正反対の二つの動きが鮮やかに表現されています。単なる駄洒落に終わらず、ダイエットにおける意思と行動の食い違いを的確に捉えている点が秀逸です。

「明日から/先延ばしにて/箸のばし」と、五・七・五の流れも整っており、声に出したときの調子の良さがあります。最後の「箸のばし」に到達した瞬間、それまでの決意がすっかり崩れてしまった光景が浮かび、自然な笑いが生まれます。

お題との結びつき、言葉遊びの完成度、リズム、共感性のすべてが高い水準でまとまっています。短い十七音の中で、ダイエットを始められない人の心理と行動を見事に描き切った作品として、金賞に選定しました。

お疲れと 言うことにすら 疲れてる

いいね:0 / 作品ページを見る

「お疲れ」という職場で最も頻繁に交わされる言葉を題材にしながら、その言葉を口にすることさえ負担になっているという、疲労の深さを見事に表現した一句です。

「仕事が忙しくて疲れた」と直接述べるのではなく、日常的なあいさつを通して心身の状態を伝えているところが巧みです。誰かに向けて発しているはずの「お疲れ」という言葉が、実は自分自身にも返ってくるようで、働く人の切実な本音がにじみます。

上五の「お疲れと」から始まり、中七で「言うことにすら」と一段深く入り、下五の「疲れてる」で落とす構成も自然です。同じ「疲れ」という言葉を冒頭と結びに響かせることで、疲労から抜け出せない感覚が生まれています。口語の「疲れてる」も作品の内容によく合い、仕事終わりにぽつりとこぼれた本音のような臨場感があります。

多くの働く人が経験しながら、なかなか言葉にできなかった感覚を、無駄のない五七五に仕上げた点を高く評価しました。

投稿作品

この世界
生き抜く為に
息抜きを

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蜩や
その日暮の
泣き笑い

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静寂の 水面に映る 入道雲

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夏至(なついたる)
見上げた空に
澄む心

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夏休み
   遅寝早起き
      十九時間

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甲子園
  白雲一線
    なびく旗

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思春期の
ため息一つ
七夕よ

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夏、花火
見上げる君に
見いる僕

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短夜に 夢か真か 君の声

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